決断シート

決断シートについて

「決断シート」についてお話しをしようと思っています。この決断シートというのは何かといいますと、所有者の方にふるさぽのほうからお渡しするのです。

所有者の方に一番行ってほしいことは家族での話し合いです。どうしても所有者の方だけで決めてしまうと家族の方との意見が合わず、所有者の方が決めたこともなかなかご理解いただけないところもありますし、家族の中で話すとなっても話題が空き家のことになるとどうしてもマイナスの方に考えてしまうこともありますので、なかなか話題に出しにくいということも今までの経験上分かっています。

あえて空き家の話をするためにも何か道具がいるなと、コミュニケーションツールとしての役割のものが何か必要だというふうに考えていまして、単なる冊子とかチラシだけではちょっとインパクトも弱いですしコミュニケーションを取るという段階にはなかなかならないということで、実はこの決断シートを作るためにある会社に相談をしました。

それはコミュニティデザインの山崎亮さん率いるstudio-Lさんにご相談させていただきました。彼らはコミュニケーションの達人ですのでいろんなバリエーション、いろんな事例を知っていますから「今言ったようなことを目指したいのですが、どうしたら1番いいですかね?」というところでこちらからお仕事を依頼させていただきました。そこで出来上がってきたのがこの「決断シート」といわれるようなものです。

これの何がいいかといいますと、食卓にどんっと広げられるような大きな資料であるということ。そして普通の冊子ですと、ペラペラとめくらなければいけませんのでそれがなかなか思うところにいかない。ですので、1枚ものにしました。大きさはA2枚もので折りたためるようになっています。

そこにはたくさんの事例が書いてあり、特徴的なのは行く末です。空き家になったら選択肢はこれだけしかないのです。家族で使う、貸す、売る、譲る、あとは解体する、それに対してメリットデメリットが全部書いてあるわけです。それを見ながらどれを選んでいくかというのを食卓の中で話せるような仕組みにしています。

且つもう1つの特徴としてはなかなかイメージがしにくい未来のこと。未来のことをイメージしようと思うと、今現在の家の状態、今現在の家族の状態。ここから30年後と60年後がそれぞれどうなっているのかというのを、いわゆる彼らstudio-Lさんのお得意なところワークショップ的なことを家族でやってもらうというところで、それぞれのイメージを書き込むことが出来るのです。そうすると60年後もしかするとこの世に存在していないかもしれませんし、「家がそこまで持つのかな?」とか「家ってどんな状態?町全体がどんなふうになっているのかな?」みたいな想像力を皆さんに働かせていただこうというところが非常に特徴的です。

ここまで話し合う機会というのは現実的にあまりなく、友達同士や近所の人とは話すかもしれませんが家族同士で話すということはなかなかないことですので、そのきっかけをつくるために我々としては決断シートというものを作りました。ここである程度決断が出来る、この方向でいこうかとなった時に、次の行動。誰にそれをお伝えしながら前に進んでいくかということもきちんとそのシートの中には埋め込まれていますので、そのシート1枚さえあればある程度の方向性付けはできるというような便利なものになっています。

これは我々福井県美浜町の仕様で作っていますので、全国の皆さんに使っていただけるものではないのですが、ただカスタマイズすれば利用は可能です。このあたりもぜひご相談いただければというふうに思っております。家族以外にもそのシートの使い方講座みたいなものを地元でも何度かさせていただいております。例えば社協さんや消防署さん。間接的に所有者の方と繋がるような方々にもこのシートを使って、機会があればこういうふうに決断を促してくださるとありがたいですというふうにお話しをしていますので、使い方としてはかなり多種多様に使えるようなものに作ってあります。ぜひご興味のある方はお問い合わせいただければなというふうに思っております。

決断シートの効果

【効果】やっぱり家族で使うのが一番

【効果】未来予想年表は空き家問題を自分ごとに変える

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